部屋の中に潜むアレルゲンは皮膚アレルギー症状の主な原因です
お家の中はさまざまなアレルゲンでいっぱい
最近では、ペットの屋内飼育や部屋の気密性が高まっていることにより、お家の中はいろいろなアレルゲンの温床となっています。
こうしたハウスアレルギーは、お肌のケアにとっては大敵となります。またこれらは、後天的にアレルギー症状がでる危険性も高いため、注意が必要です。
家の中にある主なアレルゲンをご紹介します。
ペット(犬や猫など)
わかりやすい例ですね。ペットのフケや、毛に付着しているダニなどがアレルゲンになります。
飼育をやめることができれば一番ですが、それが難しい場合は、飼育する部屋を限定するなどの対策が有効です。ただし飼育中や飼育後も、壁や床・家具などにはアレルゲンが残っていますので、アレルギー防止には丁寧な掃除を心がけることが大切です。
ダニ
ダニはペットに寄生する以外に、一般家庭のハウスダストの中に最も多く存在するアレルゲンです。喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などの、さまざまな種類のアレルギー性疾患の主原因となります。
ソファーやカーペット、ふとん、ベッドなどにはヒョウヒダニ(チリダニ)・コナダニ・ツメダニなどのダニが生息し、家屋を住処とするネズミに寄生するイエダニなどもアレルゲンのひとつです。
主なアレルゲンとなるのはヒョウヒダニですが、ヒョウヒダニやコナダニが増えるとこれを捕食するツメダニが大量に発生します。ツメダニは吸血性はありませんが、間違って人をさして体液を吸うこともあり、刺咬症の主な原因となります。
ネズミを媒介するイエダニは、宿主のネズミが死んだり駆除されると、移動して人から吸血します。
ガ
家によく発生するガには、メイガやイガという種類のものがいます。メイガは乾燥食品や穀類、菓子などに主に発生し、イガは衣蛾の名の通り動物繊維の衣類などに発生します。
どこにでもいるガですが、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、小児アレルギーなどの特異的IgE陽性率は、秋ごろにはダニ、スギに次いで蛾によるものが高い数値を示します。中でもメイガは、全国で調査した家屋のうち約90%で捕獲されたという結果が報告されています。
死骸やフンがアレルゲンになるのは他の動物・昆虫類と同様ですが、蛾の場合“鱗粉(りんぷん)”という粉状の物質が体をおおっており、これもアレルギーの原因となるのです。
長期間にわたる穀物の保存容器やカーテン・クローゼットなど、ガが発生しやすい場所や鱗粉が付着しやすい場所などはしっかり掃除をすることが大切です。
ゴキブリ
やっぱりこいつも・・・といった感じですが、ゴキブリもアレルギーの原因となり得ます。
今さら説明はいらないかと思いますが、暖かく湿気のある台所や風呂場付近などを好み、食べるものに不自由しない家屋にはどこにでも潜んでいます。ゴキブリの死骸やフンが細かいチリとともに舞い、鼻炎や喘息などのアレルギー症状を引き起こします。